こんにちは!名張市にある大学受験、高校受験のための学習塾、名張理数研です。
今日は私の小学生のころの思い出話です。
私が小学校の2年生か3年生だったころ、アサダ君という転校生が私の学校へやってきました。とても大人しい口数の少ない子だったと思います。私自身もどちらかというと大人しい部類の子供でしたが、なぜか転校生にはまっさきに話しかけないと気が済まない性格の私はアサダ君ともすぐに仲良くなりました。家も近所だったので、毎日のように一緒に遊んでいました。
ところが、あるとき私は職員室に呼ばれました。「アサダ君をいじめているのか?」と先生。なぜそのようなことを言われるのか意味も分かりませんでしたし、当然私は否定しますが、聞き入れてもらえませんでした。次の日、クラスのみんなの前でアサダ君に謝ることになりました。なぜみんなの前なのかも意味がわかりませんが、翌日クラスのお利口さんタイプの女子たちから集中砲火です。アサダ君は冒頭の通り大人しい性格なので、こういう場でなにかを発言することはありません。言われたことに対してすべて無言です。見事に私はいじめの加害者として確定されました。これまでの40年の人生のなかでもTOP3に入るくらいの屈辱的な出来事でした。
それ以降しばらく、アサダ君とは話ができなくなってしまいました。アサダ君はそれからしばらくクラスで独りぼっちです。それまで私や私の友達と楽しそうにしていたアサダ君はもうそこにはいません。いったいどちらがアサダくんをイジメているのかと思いましたが、しばらくすると私は以前のようにアサダ君と遊ぶようになりました。あの時アサダ君が一言でも否定してくれていたら、イジメっ子のレッテルを貼られることはなかったのかもしれませんが、そんなことが出来るタイプではないことは友人である私が一番よくわかっていました。ですので、私自身そこにわだかまりは感じていませんでしたので、すぐに元通りの関係に戻りました。
そして、夏休みだったか冬休みだったか忘れましたが長期休みのある日、アサダ君のお母さんが私の家を訪ねてきました。休み中に引っ越しをするのだそう。アサダ君のお父さんは転勤が多く、いままでの学校で友達もできなかったのだけど、ここで初めてお友達ができて楽しそうに学校に通うようになったので嬉しかったとのことでした。それを母から伝え聞いた私も嬉しくなり、あの屈辱的な出来事も私の中で小さなものになりました。流石オレ!と思った瞬間です。
新学期がはじまり、当然アサダくんはそこにはいません。いや、そもそもそこには元々いなかったといったような雰囲気で担任の先生ですらそのことに触れません。粛々と新学期が進んでいきます。いったいどちらがいじめていたのか。そしてこの愚か者から何を学べというのだろうか・・・。